休職直後、考え事が頭を巡り、一切眠れない日々が続いた時期がありました。その時、地域の夜ヨガクラスでアロマの香りに包まれながらリラックスを体験しました。心と身体が緩み、久しぶりに深く眠れた夜の感動は今でも忘れられません。この経験をきっかけに、睡眠の大切さに気づき、睡眠の質を高めるための習慣を取り入れるようになりました。
旅中は環境が頻繁に変化します。ホステルの相部屋や不慣れなベッド環境では睡眠の質が下がりがちですが、次のポイントを実践することで、心地よい眠りを得ることができます。
日中の活動で睡眠の準備を整える
1. 日光を浴びる:
晴れの日はもちろん、曇りや雨の日でも外に出て新鮮な空気を吸いましょう。セロトニンが活性化し、体内時計が整う効果があります。さらに、ビタミンDの生成を助け、免疫力の向上にも繋がります。
2. 軽い運動をする:
最低30分程度の散歩やエクササイズを日課に。身体を動かすことで心地よい疲れが生まれ、入眠しやすくなります。

夜のリラックスタイムを充実させる
3. 夕食は寝る3時間前までに終わらせる:
消化活動を最小限に抑え、腹八分目を意識。これにより、内臓の負担が減り、深い睡眠が期待できます。
4. スクリーンタイムを控える:
寝る1時間前にはスマホやパソコンから離れ、余計な刺激を避けましょう。自分を褒めたり感謝の気持ちに浸るなどを通して一日を振り返ったり、静かな音楽を聴き、副交感神経を優位にしましょう。
5. ストレッチやセルフマッサージ:
ベッドに入る前にお尻やふくらはぎを軽くストレッチし、自分の身体を「今日もお疲れ様」と労わりましょう。ふくらはぎをマッサージすると血流が良くなり、リラックス効果が高まります。

外的環境への対策
6. アイマスクと耳栓を活用:
ヨーロッパではカーテンがない宿泊施設が多いこともあり、遮光のためのアイマスクや耳栓を持参することを勧めます。これらは周囲の音や光を遮断し、快適な睡眠を助けます。

日本と世界の睡眠事情
日本は「睡眠不足症候群」の国と言われ、他国と比べて平均睡眠時間が短い傾向にあります。研究によると、睡眠不足は次のような影響を及ぼします:
- インスリン抵抗性の増加: 血糖値が上がり、糖尿病のリスクが高まる
- ホルモンバランスの崩れ: レプチン(食欲抑制ホルモン)が減少し、食欲が増す
- 太りやすくなる: グレリン(食欲増進ホルモン)が増加
旅中の環境変化は避けられませんが、これらの習慣を意識することで、睡眠の質を保つことができます。
自分を労わる睡眠習慣を旅にも是非
睡眠は1日のうちで心と身体を回復させる大切な時間です。特に旅中は、日々の充実した活動を支えるために、しっかりとした休息が欠かせません。これらの習慣を取り入れることで、環境の変化を乗り越えながらも快適な眠りを手に入れることができるでしょう。ぜひ、自分自身のリズムを大切にしながら、心地よい旅の時間を楽しんでください。
参照:スタンフォード式 最高の睡眠 Tankobon Softcover – February 27, 2017 by 西野精治 (著)
